ブラック企業の社畜が「やりがい」を持って仕事をしている理由
ブラック企業の方って、何故か転職しませんよね。
それどころか、ブラック企業で働いている方に限って「仕事が楽しい」とか「とてもやりがいがある仕事だ」と言ってたりしませんか?
学生の方は低賃金で過酷なアルバイトをしてる友人に、何故続けているのか聞いてみてください。 もしくは過酷な授業スケジュールの学部に所属する友人に、その学部でよかったことを聞いてみてください。
その多くは「やりがいがあるから」と答えると思います。
実はこの人たちの多くは強がっているわけでもなんでもありません。本当に「やりがいのある」仕事だと思っているのです。
とは言っても、実際にブラック企業の仕事内容の多くは他社と比べて面白味があるわけではありません。
ブラック企業の多くの実状は、他社より過酷でつまらない仕事を長時間やらせているだけです。
それなのに何故労働者は心から「やりがい」を感じているのかというと…
脳の「錯覚」が働いているからです。
人間の脳は自然と整合性を保つように出来ています。
普通の仕事場合
賃金が高い=作業がつまらない
賃金が低い=作業が面白い
このような整合性が保たれた式が頭の中で成り立っています。
何かマイナスの事態があった時、他の側面にプラスはないかと考えませんか?それを可視化したものです。
これまでの人生で自然と構築された式だと捉えてください。
しかし、
ブラック企業の場合
賃金が低い=作業がつまらない
というマイナスしかない矛盾が起きるので、脳は混乱を起こします。
人間はこの矛盾に耐えられず、事実を脳内で勝手に変更します。
そこで、賃金という外部の要因は変えることが難しいので、仕事に対する感情を書き換えてしまいます。
賃金が低い=作業が面白い
↑右辺を変更して整合性のある形にした
このような脳の「錯覚」が原因で、ブラック企業の社員は仕事に対して「やりがいがある」とか「面白い」と考えるようになります。
問題は「錯覚」が意識することはできないことです。
錯覚は無意識的なものなので、本来自分で気づくことはできません。
ブラック企業にはまっている友人が過労で倒れる前に、助けることができるのは錯覚にかかっていない外部の友人だけなのかもしれません。
もちろん、本人は環境を変えるまでは本気でブラック企業に勤めることに幸せを感じているので余計なお世話かもしれませんが…
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